受動喫煙で歯周病に!喫煙者の子どもや家族のリスク
こんにちは。
大田区御獄山駅に近くにある、おざわファミリー歯科です。
周りの人が吸っているタバコの煙を、吸わされることを受動喫煙といいます。
自分でタバコを吸うよりも受動喫煙の煙を吸い込む方が毒性が強いことは、まだまだ広く知られていないようです。
喫煙や受動喫煙をすると免疫力が下がり、年齢にかかわらず歯周病のリスクも高くなります。
また、親が喫煙者である子どもは、10歳未満でも歯ぐきの黒ずみや歯へのメラニン色素の沈着も見られるため、たばこの煙を吸わせないことが大切です。
ここでは、受動喫煙がもたらす歯周病や健康への影響についてお伝えしたいと思います。
受動喫煙が及ぼす健康への影響
タバコの先からでる副流煙には、喫煙者が吸い込む主流煙よりも強い毒性があります。
ニコチンは2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍、さらには発ガン性の化学物質ベンゾピレンやニトロソアミンも含まれています。
受動喫煙に端を発する病気には、肺ガン、急性心筋梗塞などの虚血心疾患、乳幼児突然死症候群、子供の呼吸器感染症、喘息発作の誘発などがあります。そして、年間約6800人もの命が失われています。
お子さんの周りに喫煙者が要る場合、分離された喫煙室で吸ってもらう、禁煙ルーム選んで過ごすようにするといった配慮をしましょう。健康な大人も、将来のためにタバコの煙を吸わないことが大切です。
親が喫煙している子どもが歯周病になりやすい理由
死に至るほどの病気にはならなくても、受動喫煙による免疫力の低下から、さまざまな病気にかかりやすくなります。
歯周病も感染症であり、症状の進行には免疫力が関係しますので、タバコの煙は避けなければなりません。
また、親が日常的にタバコを吸っている子どもは、歯ぐきが黒ずみ、歯肉炎の症状が早くから出ることがあります。ひどいときは、手術でメラニン色素が沈着した歯肉を切除する必要もでてきます。
お子さんへの負担を減らすためにも、周りの大人は喫煙場所について考える必要があります。
喫煙者もその家族も歯周病リスクが増加
国立がん研究センターの研究によると、喫煙者はもちろん、受動喫煙をしている家族や周りの方も歯周病のリスクが増加することがわかっています。
特に男性の場合、受動喫煙の影響が顕著に表れますので注意しましょう。
男性の場合は、全く喫煙していない方を1とすると、喫煙者本人と受動喫煙しかしていない方も、歯周病発症のリスクは約3倍になります。自分で喫煙したか、他人の煙を吸ったのかという状況ではほとんど差がありません。
女性の場合は、自分で喫煙している方のほうが歯周病発症リスクが2倍になりますが、受動喫煙では大きく歯周病のリスクはあがりません。
研究では「女性は喫煙している方がいる空間を避ける傾向があり、男女差は生活習慣にある」とされていますので、男性も意識して分煙することが大切です。
タバコはPM2.5と同じ大気汚染です
PM2.5という大気汚染のニュースを聞くようになって久しいですが、PM2.5というのは大気中に浮遊する微粒子の大きさのことです。
タバコの煙もPM2.5です。なぜ問題視されているのかというと、肺の奥まで入り込んで汚染しやすいからです。
日本ではタバコの煙による室内の大気汚染についての規制が遅れています。受動喫煙は深刻な健康被害につながるため、海外ではその危険性を学校教育で学習することがカリキュラムに組み込まれている国もあります。
最近では、周りの方へ配慮して喫煙すること大切と考えられ分煙化が進んでいます。
歯周病は歯医者で予防と治療を
歯周病の基本治療は、毎日のセルフケア(歯磨き)と定期検診におけるプロのデンタルケアです。
喫煙している場合や周りに喫煙している方がいる場合、歯周病のリスクが高まる傾向にあります。歯周病もむし歯のようにうつる感染症であるため、家族で定期検診を受診して歯周病を予防しましょう。
おざわファミリー歯科ではお子さんの歯や歯ぐきのケアについてのご相談も承りますので、受診時にご相談ください。
定期検診&メンテナンスはもちろん、ご自宅でのセルフケアについてもアドバイスします。